はじめに
相談援助の過程においてモニタリングはどのような意義があるのでしょうか。相談援助のプロセスには、インテークから始まり、ターミネーションまでの間、様々な過程を踏みます。
そのなかでも、モニタリングでは何をどのようにチェックすれば良いのか、過去問題の解説を通して、モニタリングの意義を理解していきましょう。
この記事を読めば、これが分かる!
- 相談援助の過程
- モニタリングの目的、意義
- モニタリングでそのような点をチェックするのか
参照した文献はこちら
第33回 問題105(社会福祉士国家試験 過去問題)
次のうち,相談援助の過程におけるモニタリングに関する記述として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 クライエントに対する一連の支援終結後に,支援計画の妥当性や効果を測る段階である。
2 支援再開の要否確認のため,問題再発の有無などクライエントの生活状況を確認する段階である。
3 支援計画見直しのため,クライエントの状態変化のありように関する情報を収集する段階である。
4 支援を開始するため,クライエントの問題を把握し,援助関係を形成する段階である。
5 計画どおりに援助が展開されているか否か,計画された援助が効果を上げているか否かなど,援助の経過を観察する段階である。
解説
正答:5
選択肢1:誤り
選択肢は、エバリュエーションに関する記述です。エバリュエーションとは、計画に沿って実施したサービス内容について、ソーシャルワーカーがクライエントと共に評価することです。
選択肢2:誤り
選択肢は、アフターケアに関する記述です。アフターケアとは、一旦、支援が終了したクライエントに何か変化が起き、クライエントの生活状況を確認したうえで、再支援の必要性を検討する場面です。
選択肢3:誤り
選択肢はアセスメントに関する記述です。アセスメントとは、クライエントの生活に関する情報を収集することです。収集した情報を元に、ニーズを明確化・優先順位付けをする作業を指します。
選択肢4:誤り
選択肢は、インテークに関する記述です。インテークとは主に初回面接と訳され、支援を開始するためにクライエントの問題を把握し、信頼関係を少しずつ構築し、援助関係を形成する段階です。
選択肢5:正しい
モニタリングは、計画どおりに援助が展開されているか否か、計画された援助が効果を上げているか否かなど、援助の経過を観察する段階です。
出典・引用
第33回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
参考文献