はじめに
スーパービジョンとは相談援助の現場のみならず、様々な業界で行われている後輩育成の手法です。スーパービジョンには3つの機能といくつかの手法があります。
この過去問題の解説を通して、スーパービジョンの機能・手法を理解していきましょう。
この記事を読めば、これが分かる!
- スーパービジョンの機能
- スーパービジョンの手法
- 具体的なスーパービジョンの場面
参照した文献はこちら
第33回 問題114(社会福祉士国家試験 過去問題)
次のうち,複数のスーパーバイジーがスーパーバイザーの同席なしに行うスーパービジョンの形態として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 ピア・スーパービジョン
2 グループ・スーパービジョン
3 ライブ・スーパービジョン
4 個人スーパービジョン
5 セルフ・スーパービジョン
解説
正答:1
スーパービジョンの3つの機能
①支持機能
スーパーバイジーを精神的に支える機能で、バイジーのバーンアウトを未然に防いだり、援助をするうえでの葛藤を軽減したりすることが期待されます。
②管理機能
スーパーバイジーの職務を管理する機能で、業務の適正な割り当て、所属機関の役割・内容の理解を促進します。
③教育機能
スーパーバイジーを教育・育成する機能で、職務上の指導を行うほか、援助者としての価値を身につけさせることが狙いです。
選択肢1:正しい
ピアスーパービジョンとは、仲間や同僚等の同じ立場のスーパーバイジー同士が、相互にスーパービジョンを展開し、支援し合うことを指します。
問題文にあるとおり、スーパーバイザーが同席せずに、複数のスーパーバイジーが参加するスーパービジョンなので、これが正解です。
選択肢2:誤り
グループスーパービジョンとは、一人のスーパーバイザーが複数のスーパーバイジーを担当し、スーパービジョンを展開する方法を指します。よって、誤りです。
選択肢3:誤り
ライブスーパービジョンとは、スーパーバイジーが行う実際の支援場面にスーパーバイザーが立ち会って行われるスーパービジョンです。
選択肢4:誤り
個人スーパービジョンとは、最も典型的なスーパービジョンの形式で、スーパーバイザーとスーパーバイジーが一対一で行う基本的なスーパービジョンです。
選択肢5:誤り
セルフスーパービジョンとは、過去に自分が記した記録などを紐解いて読み、過去の実践を客観視することで、自分自身の成長を実感する手法を指します。
出典・引用
第33回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
参考文献