はじめに
ケアマネジメントの過程では、一般的に次のような順序を踏みます。この記事では、ケアマネジメントの各場面において、ソーシャルワーカーがどのような支援、役割を担っているかを見ていきます。
- インテーク(導入面接)
- アセスメント(調査、事前評価)
- プランニング(目標の設定、作成)
- インターベンション(計画の実施)
- モニタリング(経過観察)
- エバリュエーション(援助の評価、見直し)
- ターミネーション・アフターケア
※モニタリングの結果、再アセスメントや再プランニングを行う場合があります。
この記事を読めば、これが分かる!
- ケアマネジメントにおける場面ごとの内容、役割
- リファーラル、スクリーニングの意味
参照した文献はこちら
第33回 問題111(社会福祉士国家試験 過去問題)
ケアマネジメントの過程に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 アセスメントとは,クライエントや家族の意向に沿ってニーズを充足する方法を決定することである。
2 ケアプランの作成とは,ケアマネジメントの対象となるかどうかを確認することである。
3 ケアプランの実施とは,ケアマネジメントについて説明をし,利用意思を文書等により確認することである。
4 リファーラルとは,支援が望まれると判断された人々を,地域の関係機関等が支援提供機関などに連絡し,紹介することである。
5 スクリーニングとは,一定期間の後に支援経過と結果を全体的に評価することである。
解説
正答:4
選択肢1:誤り
クライエントのや家族の意向に沿ってニーズを充足する方法を決定するのは、プランニングです。
ソーシャルワーカーはクライエント・家族の意向を充分に聴いたうえで、ニーズを解決するための計画を立案します。
選択肢2:誤り
ケアプラン作成の対象か否かを判断するのは、インテーク場面またはインテークよりも前の段階で行われ、これをスクリーニングといいます。
例えば、地域包括支援センターに相談に訪れたクライエントが、介護保険制度の対象であるか否かを判断するうえで、居住地、年齢、生活保護の受給有無等を確認します。この行為をスクリーニングといいます。
選択肢3:誤り
ソーシャルワーカーがクライエントに対し、ケアマネジメントの過程を説明するとともに、利用意思を文書等で確認するのは、インターベンション(計画の実施)前に行われることです。
ケアプランの実施とは、立案されたけいかくに沿ってサービスを提供することを指します。
選択肢4:正しい
選択肢に記載のとおりです。相談を受けた機関が、クライエントの全てのニーズに対応できないことがあります。
例えば、地域包括支援センターでワーカーがクライエントの相談を受け、そのなかで娘さんが子育てで悩んでいると聞いたとします。
このニーズに沿って、適切な関係機関(福祉事務所、子育ての相談を受ける市町村の窓口等)に繋いで差し上げることが、ソーシャルワーカーに求められます。
ケアマネジメントの過程においては、次のような段階で起こることが想定されます。
選択肢5:誤り
選択肢の内容は、エバリュエーションです。実施される計画内容について、継続的な把握・評価を行ない、効果を測定する場面です。
出典・引用
第33回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)
参考文献